第2学年3組 保健体育科 学習指導案
山梨大学教育人間科学部附属中学校
指 導 者 飯 塚 誠 吾
1,単元名 「武道」~柔道~
2,運動の特性について
武道は,武技,武術などから発生した我が国固有の文化であり,相手の動きに応じて,基本動作や基本となる技を身に付け,相手を攻撃したり相手の技を防御したりすることによって,勝敗を競い合う楽しさや喜びを味わうことのできる運動である。また,武道に積極的に取り組むことを通して,武道の伝統的な考え方を理解し,相手を尊重して練習や試合ができるようにすることを重視する運動である。
また,武道は,中学校で初めて学習する内容であるため,基本動作と基本となる技を確実に身に付け,基本動作や基本となる技を用いて,相手の動きの変化に対応した攻防ができるようにすることが求められる。そして,技能の上達に応じて,基本となる技を用いた自由練習やごく簡単な試合で攻防を展開することを発展させて,得意技を身に付け,自由練習や簡易試合で攻防を展開できるようにすることをねらいとしている。
新学習指導要領では,第1学年及び第2学年で,技ができる楽しさや喜びを味わい,基本動作や基本となる技ができるようにする。また,武道の学習に積極的に取り組み,伝統的な行動の仕方を守ることなどに意欲をもち,健康や安全に気を配るとともに,礼に代表される伝統的な考え方などを理解し,課題に応じた運動の取り組み方を工夫できるようにすることが大切である。
本校では1年次に「動きの中でゆっくり正確に取と受を行うこと。」,2年次に「相手の動きに応じて,取はタイミング良く技を出すことができること。受は動きの中で,あらゆる場面に応じて受け身を取ることができること。」を目標に柔道の授業を進めていきたい。
3,生徒の実態
生徒は,普段の生活の中で,武道の特性である相手と直接組み合っての攻防といったものに触れる機会がほとんどない。1年次の柔道の授業では,日本の伝統文化である武道の歴史や柔道の歴史について興味を持ち,「礼儀作法」や「精力善用」(己のエネルギーを最大限に生かし,柔道を練習することによってしっかりとした健全な気力を養うこと),「自他共栄」(相手を敬い,己の技を磨かせてくれた相手に対し感謝をすることによって礼の精神を身につける。それにより,相互を信頼し助け合う心を育ち,結果として共に大きく成長することができる。自分だけでなく,他人も共に栄える世の中を作っていこうということ。)の精神などを学び,技能に関しても,基本動作の習得から技の習得,崩し・さばき・掛け・投げの一連の動作をスムーズにタイミング良く行うことを学んだ。特に基本動作の受け身に関しては,潔(いさぎよ)く負けを認め自分の身を守る意見でもしっかりと正確に行うことを学んだ。
2年3組は,男子20名,女子19名,合計39名の集団である。男女とも活発に活動する姿が見られ,良い雰囲気の中,授業に意欲的に参加する姿勢が見られる集団である。1年次に行った柔道の授業では,男女とも積極的に授業に参加し,基本動作や技の習得に意欲的に取り組んでいた。授業の中で,技を覚えたときや自分の得意技ができたとき,相手にその技がきれいに決まったとき等に楽しさを感じ生き生きとした表情をするが,技能の習得に時間がかかったり,相手に投げられたりしたときに不安を感じる生徒が多い。事前に行ったアンケート(合計156名)から体育の授業が好き(87名)・どちらかというと好き(57名)と答えた生徒が90%を超える結果が得られ,関心の強さが伺えた。しかし,柔道の授業に関しては,好き(28名)・どちらかというと好き(74名)が65%とやや落ちる結果が得られ,1年次の12時間の中で技能の獲得や興味・関心があまり得られず終了していることが伺える。また,柔道の特性である「相手と組み合うこと」に関して1年次に行った柔道の授業以外で相手と組み合った(遊びの中で相撲やプロレス,競技として柔道や相撲,ラグビーなど)ことがある生徒が52名(女子が14名)で,全体の33%と低い結果となった。このアンケート結果も踏まえ,柔道の特性に触れさせると共に「相手と組み合う」体験を通して「礼儀作法」や「精力善用」,「自他共栄」の精神を養っていければと考えている。
<アンケート結果>
│質問項目 │回答項目 │1組 │2組 │3組 │4組 │合計 │
│ │ │男子│女子│男子│女子│男子│女子│男子│女子│ │
│○保健体育の授業が好きですか │好き │ 10│ 9│ 9│ 8│ 14│ 11│ 14│ 12│ 87名│
│ │どちらかというと好き│ 9│ 7│ 10│ 9│ 5│ 8│ 4│ 5│ 57名│
│ │どちらかというと嫌い│ 0│ 2│ 0│ 3│ 1│ 0│ 1│ 3│ 10名│
│ │嫌い │ 0│ 1│ 1│ 0│ 0│ 0│ 0│ 0│ 2名│
│○これから行う柔道は好きですか │好き │ 1│ 5│ 3│ 4│ 7│ 2│ 4│ 2│ 28名│
│ │どちらかというと好き│ 12│ 7│ 10│ 10│ 5│ 9│ 10│ 11│ 74名│
│ │どちらかというと嫌い│ 6│ 6│ 7│ 5│ 7│ 6│ 5│ 7│ 49名│
│ │嫌い │ 0│ 1│ 0│ 1│ 1│ 2│ 0│ 0│ 5名│
│○柔道は得意ですか │得意 │ 1│ 1│ 1│ 1│ 3│ 0│ 1│ 0│ 8名│
│ │どちらかというと得意│ 6│ 6│ 8│ 5│ 6│ 6│ 5│ 5│ 47名│
│ │どちらかというと得意│ 9│ 8│ 9│ 11│ 8│ 11│ 12│ 13│ 81名│
│ │不得意 │ 3│ 4│ 2│ 3│ 3│ 2│ 1│ 2│ 20名│
│○今までに遊び(相撲やプロレスなど)やスポーツ(柔道や相撲,ラ│ある │ 12│ 4│ 7│ 4│ 9│ 2│ 10│ 4│ 52名│
│グビーなど)で相手と組み合ったことがありますか│ない │ 7│ 15│ 13│ 16│ 11│ 17│ 9│ 16│104名│
│○体育の授業の中で1番好きな種目│①球技 │ 15│ 11│ 14│ 9│ 17│ 9│ 17│ 13│105名│
│(領域)は何ですか │②水泳 │ 2│ 2│ 2│ 2│ 1│ 4│ 1│ 2│ 16名│
│(上位4つのみ掲載) │③陸上競技│ 1│ 2│ 2│ 2│ 1│ 4│ 1│ 2│ 15名│
│ │④器械運動│ 1│ 0│ 2│ 4│ 1│ 2│ 0│ 2│ 12名│
│○今年9/9~13に東京で行われた柔道世界選手権をテレビ中継や│見た │ 11│ 5│ 5│ 4│ 7│ 6│ 8│ 4│ 50名│
│ニュースで試合を見ましたか │見ていない│ 8│ 14│ 15│ 16│ 13│ 13│ 11│ 16│106名│
4,授業の構想,教師の指導観
柔道の投げ技の学習において生徒に身につけさせたい基礎的・基本的な知識や技能は,①受身を中心とした基本動作と②基本となる技(膝車・支えつり込み足,大外刈り・小内刈り・大内刈り,体落とし・大腰 など)であると考えたい。したがって,まず,1年次の学習において見られた,これらの習得に時間がかかることや,投げられることへの恐さを思うように乗り越えられない実態などを,学習の場や方法を工夫することで解消しながら,この基礎・基本がきちんと習得できるようにしたい。
次に,かかり練習や約束練習,自由練習などにおいて,身についた基礎的・基本的な知識や技能が活用でき,生徒一人ひとりが思考力・判断力などを発揮しながら学習が展開できるよう,生徒自らが主体的に取り組むことのできる単元構想を考えたい。
この点に関して,受身を中心とした基本動作の関連性やつながりを横への広がりとし,基となる技同士の関連性や順序性などを縦の深まりとして,学習内容の体系化・系統化,さらには構造化を図っていきたい。
そのために,学習の広がりや深まりについてを,①基本となる技が「ゆっくり正確にできる」段階,②決まった動きやステップ(進退動作や体さばき・崩し(手や腕の動かし方も含め) など)の中でできる段階,③それをよりスピィーディーにできる段階,④相手の動きに合わせ,タイミング良くできる段階,という階層を設け,単元の構想を整理していこうと考えている。特に基本動作について,対人的技能との関連を考えながら,その習熟を図る必要がある。また,かかり練習,約束練習,自由練習のやり方については,安全確保の観点からも,生徒が技能をしっかりと身につけることができるようにしたい。そして,負けを潔く認め,しっかりとした受け身をとることや練習する中でお互いの技能の向上を目指しアドバイスを行ったり,技が決まったときに褒め称えることができたりすることもあわせて身につけられるよう指導したい。
なお,固め技については,相手と触れ合ったり組み合ったりする中での力の使い方,相手に応じた動き方,などの確認のため,また,ごく簡単な試合の導入などとしていかそうと考えている。
また,全体研究のテーマでもある『「かかわり」(学習内容の関連性)を生かした学習課題・活動の設定』といった点から,生徒が,崩しや体さばきと技,技と技とが密接にかかわっていることに気付くよう指導していきたい。
5,単元目標
○柔道では,相手の動きに応じた基本動作から,基本となる技を用いて,投げたり抑えたりするなどの攻防 を展開することについて,技ができる楽しさや喜びを味わい,基本動作や基本となる技ができるようにす る。
○柔道に積極的に取り組むとともに,相手を尊重し,伝統的な行動の仕方を守ろうとすること,分担した役 割を果たそうとすることなどや,禁じ技を用いないなど健康・安全に気を配ることができるようにする。 第1学年及び第2学年では,技ができる楽しさや喜びを味わい,基本動作や基本となる技ができるように することに積極的に取り組めるようにする。
○柔道の特性や成り立ち,伝統的な考え方,技の名称や行い方,関連して高まる体力などを理解し,課題に 応じた運動の取り組み方を工夫できるようにする。
6,評価規準
│ │運動への │運動についての │運動の技能 │運動についての │
│ │関心・意欲・態度 │思考・判断 │ │知識・理解 │
│ │武道の楽しさや喜びを味│武道を豊かに実践│武道の特性に│武道の特性や成り立ち,│
│ │わうことができるよう,│するための学習課│応じて,攻防│伝統的な考え方,技の│
│ │相手を尊重し,伝統的な│題に応じた運動の│を展開するた│名称や行い方,関連し│
│内容の │行動の仕方を守ろうとす│取り組み方を工夫│めの基本動作│て高まる体力,試合の│
│まとまり│ること,分担した役割を│している。 │や基本となる│行い方を理解している。│
│ごとの │果たそうとすることなど│ │技を身に付け│ │
│評価規準│や,禁じ技を用いないな│ │ている。 │ │
│ │ど健康・安全に留意して,│ │ │ │
│ │学習に積極的に取り組も│ │ │ │
│ │うとしている。 │ │ │ │
│ │・柔道の学習に積極的に│・技を身に付ける│・投げたり抑│・柔道の特性や成り立│
│ │取り組もうとしている。│ための運動の行い│えたりするな│ちについて,学習した│
│ │・相手を尊重し,伝統的│方のポイントを見│どの攻防を展│具体例を挙げている。│
│ │な行動の仕方を守ろうと│付けている。 │開するための│・柔道の伝統的な考え│
│ │している。 │・課題に応じた練│相手の動きに│方について,理解した│
│ │・分担した役割を果たそ│習方法を選んでい│応じた基本動│ことを言ったり書き出│
│ │うとしている。 │る。 │作から,基本│したりしている。 │
│単元の │・仲間の学習を援助しよ│・仲間と協力する│となる技がで│・技の名称や行い方に│
│評価規準│うとしている。 │場面で,分担した│きる。 │ついて,学習した具体│
│ │・禁じ技を用いないなど│役割に応じた協力│ │例を挙げている。 │
│ │健康・安全に留意してい│の仕方を見付けて│ │・柔道に関して高まる│
│ │る。 │いる。 │ │体力について,学習し│
│ │ │・学習した安全上│ │た具体例を挙げている。│
│ │ │の留意点を他の練│ │・試合の行い方につい│
│ │ │習場面に当てはめ│ │て学習した具体例を挙│
│ │ │ている。 │ │げている。 │
│ │①柔道の学習に積極的に│①技を身につける│①相手の動き│①柔道の特性や成り立│
│ │取り組もうとする。 │ための運動の行い│に応じた基本│ちを理解できる。 │
│ │②相手を尊重し合うため│方のポイントを見│動作ができ │②技の名称やかけ方が│
│学習活動│の独自の作法,所作を守│付けている。 │る。 │分かる。 │
│における│ることに取り組もうとす│②課題に応じた練│②相手の動き│③関連して高まる体力│
│具体の │る。 │習方法を選んでい│に応じた受け│が理解できる。 │
│評価規準│③分担した役割に積極的│る。 │身ができる。│④簡単な試合における│
│ │に取り組もうとする。 │③仲間と協力する│③投げ技・固│ルール,審判や運営の│
│ │④仲間とともに投げたり│場面で,分担した│め技の基本と│仕方を理解できる。 │
│ │投げられたりしながら,│役割に応じた協力│なる技ができ│ │
│ │柔道の楽しさを味わおう│の仕方を見つけて│る。 │ │
│ │とする。 │いる。 │④投げたり抑│ │
│ │⑤健康や安全に留意して│④学習した安全上│えたりするな│ │
│ │練習や試合をしようとす│の留意点を他の練│どの攻防を展│ │
│ │る。 │習場面に当てはめ│開できる。 │ │
│ │ │ている。 │ │ │
7,学習の展開
<2年次>相手の動きに応じて,取はタイミング良く技を出すことができる。
受は動きの中で,あらゆる場面に応じて受け身を取ることができる。
│時間・段階 │主な学習活動・ねらい │教師の支援 │
│1│ │ │○目標の確認 │○目標を確認し,単元計画の終末の様│
│ │ │ │・最後に行う試合の中で相手の動きに応じた基本│ 相を確認する。 │
│ │ │ │ 動作から,基本となる技ができるようにする。│ │
│ │ │ │○全10時間の学習計画や進め方,毎時間 │○単元計画や毎時間の流れ,個人カー│
│ │ │オリエンテーション │ の学習過程を理解する。 │ ドの記入方法等を説明する。 │
│ │学│ │・準備運動→課題確認→練習→反省の学習過程を│○身長・体重等を考慮しながら,男女│
│ │ │ │ 理解し,素早く行動できるようにする。│ とも10人組(4グループ)に分か│
│ │ │ │・学習のねらいや道すじを理解する。 │ れるように指導する。 │
│ │習│ │○グループづくりを行う。 │○1年次に学んだことを思い出しなが│
│ │ │ │○1年次に学んだことを復習する。 │ ら,基本動作及び技の復習を行う。│
│2│ │──────┤○2人組で組み,基本動作を確認する。 │○基本動作を確認し,対人で技能を学│
│3│Ⅰ│ねらい① │・ゆっくりとした動作からはじめ,スムーズに行│ ぶ習慣を身につけさせる。 │
│4│ │基本動作の定│ えるようにする。 │○基本動作について生徒に意識させた│
│ │ │着と1年次に│○1年次に行った技(投げ技・固め技)の│ い視点やポイントを整理する。 │
│ │ │覚えた技の復│ 復習を行う。(膝車・大外刈り・体落とし・│○動きながら技の特性をつかむよう意│
│ │ │習。 │ 袈裟固め・横四方固め) │ 識させる。 │
│ │ │ │・ゆっくり正確に取と受を行う │○お互いの成果を共有しあい,互いの動き│
│ │ │ │・既習技を移動やステップ(進退動作・体さばき│ についてアドバイスするように促す。│
│ │ │──────┤ ・崩し等)を踏みながら行う。 │ │
│5│ │ │○投げ技の基本動作を理解し,より良くで│○対人での実際の動きをイメージしな│
│6│ │──────┤ きるようにする。(支え釣り込み足・小内刈│ がら,各技の基本動作を身につけさ│
│7│ │ねらい② │ り・大腰) │ せる。 │
│8│ │ │・2人組で技をかけ合い,基本動作を身につける。│○基本動作を理解したところで,移動│
│ │ │移動やステッ│・移動やステップ(進退動作・体さばき・崩し等)│ しながら素早く技に入れるようスピ│
│ │ │プをしながら│ をしながら取と受を行い,スピードを上げて行│ ードを意識しながら繰り返し練習さ│
│ │学│取と受を行 │ えるようにする。 │ せる。 │
│ │ │い,スピード│○投げ技の基本動作を理解し,素早くスピ│○グループの仲間と協力して,練習方│
│ │習│を上げて行 │ ードを上げて行えるようにする。 │ 法を工夫したり互いの動きについて│
│ │ │う。 │・2人組で技をかけ合い,素早く技を掛けられる│ アドバイスし合ったりすることがで│
│ │Ⅱ│審判方法を学│ ようにする。 │ きるように促す。 │
│ │ │ぶ。 │・グループ内で相手を変えながら練習することが│ │
│ │ │──────┤ できる。 │ │
│ │ │ │○簡単な試合でルールや審判,運営の仕方│○審判の方法を学ぶよう促す。 │
│ │ │ │ を行えるようにする。 │ │
│ │ │ │・投げ技から投げ技,投げ技から固め技といった│ │
│ │ │ │ 技の連続を行えるようにする。 │ │
│ │ │ │・技の連続を意識して,審判をつけた簡単な試合│ │
│ │ │ │ を行う。 │ │
│9│ │──────┤○試合の運営を行う。 │○ルールや審判の方法を確認する。 │
│10│ │ねらい③ │・ルールや審判の方法を理解し,試合を運営する│○安全に試合を楽しめるようなルール│
│ │学│ │ ことができる。 │ を設定する。 │
│ │ │学習の成果を│・学んだ技を相手に応じて試合で発揮することが│○体育学習における振り返りの大切さ│
│ │習│生かし,試合│ できる。 │ を身につけさせる。 │
│ │ │ができるよう│・仲間の試合を見て,アドバイスができる。│ │
│ │Ⅲ│にする。 │・試合を楽しむ中で,自分が身につけた技につい│ │
│ │ │──────┤ て課題を持つことができる。 │ │
│ │ │ │・学習のまとめができる。 │ │
│ │学 習 活 動 内 容 │
│時間│1 │2 │3 │4 │5 │6 │7 │8 │9・10 │
│ 0│柔道着に着替える・挨拶・健康観察・準備運動・補強運動 │
│ 5│オリエンテーション│受け身練習①(大きな音で)│受け身練習②(①+良いタイミングで)│受け身練習③(②+素早い対応・スピード)│
│10│・目標確認│(後ろ受け身・横受け身・2人組の回転横受け身)│ │ │技の練習①(スピードを│
│15│・学習の進│固め技の練習 │ │上げて膝車・小内刈り・大外刈り)│
│20│め方(約束確認・│既習技の復習①(約束練習)│新しい技の習得①(系統別に既習技から新技へ│技の練習②(スピードを│
│25│グループ作り等)│膝車 │大外刈り│体落とし│の連絡を意識させスピードアップした練習)│上げ技の連続を意識して)│
│30│・受け身練│既習技の復習②(移動やステップしながら)│新しい技の習得②(前後にステップしながら支え釣り込み足→回りながら支え釣│目標の確認 │
│35│ 習 │膝車 │大外刈り│体落とし│り込み足・前後にステップしながら小内刈り→回りながら小内刈り・前後にステップしながら大腰)│試合(個人でのリーグ戦)│
│40│・既習技の│簡易試合①(固め技のゲーム:立ち膝から崩し│簡易試合②(スピード・タイ│簡易試合③(得意技を習得│・審判はグループ内で│
│45│ 復習 │を意識して) │ミングを意識する・審判方法を学ぶ)│する・審判方法を学ぶ)│行う,時間は2分間│
│50│反省・まとめ・健康観察・挨拶 │
│ │関│①柔道の│②相手を尊重し合うための独│③分担した役割に積極的に取り組もうと│④仲間とともに投│
│ │意│学習に積│自の作法,所作を守ることに│する。 │げたり投げられた│
│ │態│極的に取│取り組もうとする。 │⑤健康や安全に留意して練習や試合をし│りしながら,柔道│
│ │ │り組もう│ │ようとする。 │の楽しさを味わお│
│ │ │とする。│ │ │うとする。 │
│具│思│ │①技を身につけるための運動の行│②課題に応じた練習方法を選んでいる。│③仲間と協力する│
│体│考│ │い方のポイントを見付けている。│④学習した安全上の留意点を他の練習│場面で,分担した│
│の│判│ │③仲間と協力する場面で,分担し│場面に当てはめている。 │役割に応じた協力│
│評│断│ │た役割に応じた協力の仕方を見つ│ │の仕方を見つけて│
│価│ │ │けている。 │ │いる。 │
│規│技│ │②相手の動きに応じた受け身│①相手の動きに応じた基本動作ができる。│④投げたり抑えた│
│準│能│ │ができる。 │③投げ技・固め技の基本となる技ができる。│りするなどの攻防│
│ │ │ │ │ │を展開できる。 │
│ │知│①柔道の│ │②技の名称やかけ方が分かる。 │④簡単な試合にお│
│ │識│特性や成│ │③関連して高まる体力が理解できる。│けるルール,審判│
│ │理│り立ちを│ │ │や運営の仕方を理│
│ │解│理解でき│ │ │解できる。 │
│ │ │る。 │ │ │ │
○かかり練習(打ち込み):その場で,または移動しながら同じ技を繰り返し練習し,崩し,体さばき,かけ方などを身に付けること。
○約束練習:相手とあらかじめかける技や動きを約束して練習し,体さばき,技のタイミングなどを身に付けること。
○自由練習(乱取り):互いに動きながら,練習で覚えた技を出し合って攻防する
※固め技ゲーム:抑え込みの条件<①相対している②相手の背中が畳についている③足が絡まれていない>
試合:一本の条件<①背中が畳についている②強さがある③高さがある>
8,本時の授業
(1)日時 平成22年10月23日(土) 10:00~10:50(50分間)
(2)場所 山梨大学教育人間科学部附属中学校 桐華館(格技場)
(3)対象 2年3組 (男子20名 女子19名 合計39名)
(4)題材 武道 ~柔道~ (全10時間計画の7時間目)
(5)ねらい・相手の動きに応じた受け身ができる。
・小内刈りの特徴を捉え,技のスピードを上げて行うことができる。
(6)本時の展開
│時間│学習内容 │指導・支援と評価 │
│ │○柔道着に着替え,マットを準備する。│○素早く着替えるよう促す。 │
│ │○着替えた生徒からウォーミングアップを行う。│○安全面から,ウォーミングアップを丁寧に行うよう指導│
│ │・格技場を5周し,体操,補強運動,を行う。│ する。 │
│ │○グループごとに整列する。 │○グループで協力してできるように指導する。 │
│は│○挨拶・健康観察 │○落ち着いた雰囲気の中で挨拶ができるようにし,健康観│
│じ│ │ 察を行う。 │
│め│○本時のねらいを確認する。 │○学習カードを活用し,前時の反省を生かしながら,目標│
│ │ │・課題を持って取り組めるよう指導する。 │
│5│ <学習内容> │
│分│・横受け身:体を横に向け下側の足を前方に,上側の足を後方にして,両足と一方の腕全体で畳を強く│
│ │ たたくこと。 │
│ │・小内刈り:右後ろすみに崩し,つり手は,相手を右後ろに押し,相手の右足が前に出て,畳につこうとする瞬間│
│ │ をねらい引き手を下に引きながら,右足裏で,相手の右足かかとからつま先方向に,畳をするように│
│ │ 大きく刈ること。 │
│ │ │ │
│展│○受け身の練習 │○基本動作について,生徒に意識させたい視点やポイント│
│開│・基本動作の練習を行う。(後ろ受け身・横受け│ を指導する。 │
│Ⅰ│ 身・2人組での回転横受け身) │○大きな音でタイミング良く受け身がとれるよう促す。 │
│5│・受は,様々な場面に応じた受け身を意識する。│ │
│分│○崩しのゲーム │○崩しを意識して相手を倒すよう指導する。(相手の重心│
│ │・両足立ちで相手と組み,合図で崩しの攻防を│ の移動や崩しの有効性に気づかせる。) │
│ │ 行う。 │ 【評価】相手の動きに応じた受け身ができる。 │
│ │ │ │
│ │○既習技(大外刈り)の練習。 │○大外刈りの基本動作・技のポイントを意識させる。 │
│展│・技の特徴を意識する。 │○技の特徴と崩しを理解させ,関連性を意識させる。 │
│開│・スピードを意識する。 │○注意事項・禁止事項を確認・徹底させ生徒の安全に対す│
│Ⅱ│・受は,様々な場面に応じた受け身を意識する。│ る意識を高めさせる。 │
│ │・振り子受け身の練習 2回×2セット。│ │
│10│・反時計回りに大きく回りながらステップを踏│○反復練習を多く行い,崩し・体さばきを意識しながら,│
│分│ んでの約束練習 2回×2セット │ 技をかけるよう促す。 │
│ │○小内刈りの練習。 │○小内刈りの基本動作・技のポイントを意識させる。 │
│展│・刈り技の特徴を意識する。 │○技の特徴と崩しを理解させ,関連性を意識させる。 │
│開│・受は,様々な場面に応じた受け身を意識する。│○崩しや体さばきをタイミング良く行うよう指導する。 │
│Ⅲ│・取は,スピードを意識して投げる。 │○反復練習を多く行い,崩し・体さばきを意識しながら,│
│ │・前後にステップを踏みながらかかり練習│ 技をかけるよう促す。 │
│23│ 2回×3セット │【評価】 │
│分│・反時計回りに大きく回りながらステップを踏│小内刈りの特徴を捉え,技のスピードを上げて行うことができる。│
│ │ んでの約束練習 2回×3セット │ │
│ │・技の特徴を意識する。 │ │
│ │・受は,様々な場面に応じた受け身を意識する。│○審判の仕方や試合の流れを理解するよう促す。 │
│ │・取は,スピードを意識して投げる。 │ │
│ │○簡易試合 │ │
│ま│○本時の反省を学習カードに記入する。│○短時間に素早く行い,成果と反省を要点を絞って記入で│
│と│ │ きるように指導する。 │
│め│○本時のまとめをし,次時の学習内容を│○授業を振り返っての評価と次時の確認を行う。 │
│7│ 知る。 │ │
│分│○健康観察・挨拶 │ │
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